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高齢化社会到来で注目される「死後事務委任契約」とは一体何か?この制度の詳細をわかりやすく解説します。

死後事務委任契約と言われても、これまで聞かれたことがない方が多いと思います。しかし、高齢化社会を迎え、さらに、いわゆる「おひとりさま」が増えている社会のなかでは、とても役に立つ制度です。

以下では、具体例をまじえながら、わかりやすく説明してゆきます。

死後事務委任契約とは何か

死後事務委任契約というのは、死後の細々した手続きを、自分が生きている間に信頼のおける人に任せておくという制度です。

死後の手続きというのは、具体的には以下のようなものがあります。

・行政官庁等への諸届け事務(死亡届、健康保険や年金の資格喪失の届出など)

・通夜、葬儀、告別式、火葬、納骨、永代供養に関する事務

・生活用品・家財道具等の遺品整理・処分に関する事務

・医療費、入院費等の清算手続きに関する事務

・老人ホーム等の施設利用料等の支払い及び入居一時金等の受領に関する事務

・公共サービス等の名義変更・解約・清算手続きに関する事務

・保有するパソコンの内部情報を消去する事務

・ペットの施設入所手続きに関する事務

このような死後の手続きを親類に頼めない方、あるいは頼みたくない方にとっては、とても活用できる制度だと思います。

死後事務委任契約の手続について

死後事務委任契約は、特に法律で作成方法が決められているわけではありませんので、一般的な契約書という形で結ぶことができます。

しかし公証役場に行って、公正証書という形で作成することをおすすめします。公証役場は全国にありますので、最寄りの公証役場で結構です。

手数料(11,000円+正本謄本代として3,000円程度)はかかりますが、公証役場を利用するメリットは大きいです。何より公証人という法律の専門家が作成に関与して、契約内容をチェックしてもらえますし、多くの事例を扱っているので、本人が気づかなかった死後事務について新たに加えたほうがよいといったアドバイスもしてくれます。

また、死後事務を行うにあたっても、死後事務委任契約が公正証書になっていると、信用度が増し円滑に手続きがすすむということもあります。さらに、本人に相続人がいるケースでは、本人の財産をめぐって相続人とトラブルになる可能性がありますが、死後事務委任契約を公正証書にすることで無用なトラブルを避けることができます。

死後事務委任契約の注意点

死後事務委任契約でカバーできないもの

死後事務委任契約も万能ではありません。死後事務委任契約では、誰に財産を相続させるかといった財産の承継や一部の者を相続人から外したいといった家族関係に関することを内容とすることはできません。これらは遺言で定める必要があります。

自分の死後のことを全体的に定めたい場合、死後事務委任契約の他に、遺言を作成しておく必要があります。

費用の準備

死後事務は本人の死亡によって開始しますが、葬儀や入院費の支払いなどで費用が発生します。これらを死後事務委任契約の相手方が立て替えるとなると大変ですし、手持ちのお金が無い場合、死後事務を行えなくなってしまいます。

そこで、死後事務委任契約を結ぶ際に、一定額を預けること(「預託金」といいます)が多いです。金額については本人が希望する葬儀の内容などにもよりますが、100万円から150万円程度は預けることが多くなっています。

もちろん預託金は、本人のお金ですから、死後事務委任契約の相手方は預り証を発行したうえで、自分の財産と厳格に分けて管理する必要があります。

まとめ

死後事務は多くの手間がかかるものですから、日ごろから不用品の処分や必要のない契約は解約しておくなど身辺整理を心掛けておきたいものです。

死後事務委任契約は、これからますます利用する方が増えてゆくと思いますが、注意すべき点も多くあります。死後事務委任契約を結びたいと思われたら、弁護士などの専門家にご相談することをおすすめします。

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