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生前・死後の生命保険の確認方法!故人の死亡保険金の受け取り方も解説

生命保険の確認は保険証券を探し、不明な場合は生命保険契約照会制度の利用が便利です。生命保険の確認後、故人の死亡保険金を受け取る際にトラブルが生じやすいため、専門家の弁護士へ依頼して解決する選択もあります。「この記事は生前・死後の生命保険の確認方法が知りたい」と悩む方に向けた内容です。

生命保険の確認は残された遺族に確実に資金を残す手段となる

生命保険を生前に確認し家族へ伝えておくと、万が一のことがあった時、遺族の保険金の受け取りがスムーズです。

複数の保険会社で生命保険に加入していた場合はとくに、遺族が把握できず受け取れないケースも珍しくありません。

遺族に資金を残しても死後3年を過ぎれば死亡保険金を受け取る権利を失うので、あなた自身も心残りとなります。

生前に生命保険を確認する方法を紹介します。

生前の生命保険の確認は保険証券をチェック

複数の生命保険に加入すると、どの保険会社からいくら死亡保険金がおりるのか自身が把握できていないケースもあります。

加入した保険会社から契約内容の確認で届く保険証券に詳細が記載されているので、チェックしましょう。

保険証券を紛失した場合や加入した保険が不明な場合は通帳を確認し、各保険会社へお問い合わせください。

生命保険は多くの場合、クレジットや口座引き落としなので通帳に「加入した保険会社名」が明記されています。

生命保険の確認後に次の4つを家族へ伝えると、あなたも家族も安心です。

・保険会社名と保険内容

・保険証書の保管場所

・保険金の受取人と金額

・保険料の支払い額

生命保険の内容を家族へ伝えたくないけど財産を残したい場合は、上記を記載してデスクの引き出しにしまっておくと万が一の時も家族が発見しやすくなります。

故人の生命保険の確認方法!まずは保険証書をチェック

故人の生命保険の確認は次の2つのいずれかで対応が異なります。

・故人の生命保険の加入は既知だが保険会社名や金額を知らないケース

・故人の生命保険の加入が不明なケース

それぞれ解説します。

故人の生命保険の加入が既知な場合

故人の生命保険の加入は既知だが保険会社や保険金額が不明な場合は、次のいずれかを確認・捜索してください。

・故人の保険証券の捜索

・生命保険料控除証明書や契約確認書類など保険に関する郵便物

・故人の通帳

・故人のスマートフォンやパソコン

・故人の勤務会社に提出する保険料控除申請書

保険証券や通帳は大切な書類なので、故人宅のデスクやタンスに保管しているケースが多いです。

いずれの方法でも生命保険会社や金額の特定ができない場合は次に紹介する「故人の生命保険の存在が不明な場合」をご確認ください。

故人の生命保険の存在が不明な場合

故人が生命保険に加入しているか調べたい場合は「生命保険契約照会制度」の利用で生命保険の加入状況を確認できます。

生命保険契約照会制度は1回あたり3,000円の費用がかかり次の書類が必要です。

・照会対象者の本人確認書類

・法定相続情報一覧図または相続人と被相続人の関係を示す戸籍

・照会対象者の死亡診断書

生命保険契約照会制度の申し込み方法はWEBもしくは書面送付です。詳しくは一般社団法人生命保険協会ホームページをご確認ください。

参照:生命保険協会 生命保険契約照会制度のご案内 | 生命保険協会 (seiho.or.jp)

保険の加入状況を把握後に各保険会社に問い合わせし、手続きを進めてください。

生命保険確認後、故人の死亡保険金を相続したい場合の流れ

死亡保険金の受取は故人の死後、3年以内の保険会社への請求が必須です。

死亡保険金は不動産や土地の相続とは異なり、あらかじめ受取人が定められているので相続人全員が参加する遺産分割協議の際に作成する遺産分割書への記載は基本的に不要です。

ただ、死亡保険金の受取金額が特定の遺族だけ大きく遺産分割協議会で「不満の声」があがるケースも珍しくありません。

遺産分割協議会でトラブルが起きた場合、死亡保険金の受取人を含めた遺族の生活状況や故人との関係性を踏まえ金額の割合を調整する「持ち戻し」の対象となる場合があります。

持ち戻しは次のいずれかの条件が該当した場合は無効です。

・生命保険金の受取人が相続放棄した場合

・相続時の財産がマイナスだった場合

・配偶者へ住宅購入資金や住宅の贈与をした場合

・故人に「持ち戻し」の無効の意志があった場合

生命保険の確認から死亡保険金の受け取りで揉めないよう、生前に家族へ生命保険の内容を話したり故人の遺族と向き合ったりと工夫が大切です。

生命保険の確認・故人の死亡保険金の受け取りは弁護士に相談する選択もある

生命保険の確認後、故人の死亡保険金を受け取る際は遺族とのトラブルが生じるケースがあります。

故人の葬儀後、心身の疲労が大きい時期の負担を減らしたいものです。

遺族間では解決できない悩みや対処法に困った時に専門家である弁護士へご相談ください。

まとめ

生前・死後の生命保険の確認方法と故人の死亡保険金の受け取り方を紹介しました。

生前に保険内容や保険金に関する内容を家族へ共有することで残された遺族が死亡保険金をスムーズに受け取れます。

遺族の生命保険確認は保険証券や郵便物などを調査し、見つからない場合は生命保険照会制度の利用が便利です。

万が一、死亡保険金の受け取りで遺族と揉めた時や心身が疲れている時は専門家の弁護士へご損談ください。