相続で生命保険の利用を検討されている方は必見です。
既に生命保険に加入してる人は多いかと思いますが、生命保険信託といった言葉を聞いた事がある人は少ないのではないでしょうか?
この記事では、徐々に浸透しつつある生命保険信託に関して、解説していきます。
生命保険信託とは?
生命保険信託とは、生命保険に関する保険金の受取を銀行などに託して、管理や運用をしてもらうことです。
銀行が保険金を使うことはなく、あくまで管理や運用だけをお任せするために預けるといった形態の保険となります。
生命保険と生命保険信託の違いは何か?
生命保険と生命保険信託では、保険金の受取人が大きく異なります。
それぞれの違いを解説していきます。
生命保険
一般的な生命保険では、受取人は配偶者や、親、兄弟、子供などの親族に限られています。
生命保険信託
生命保険と異なり、生命保険信託では受取人は親族だけではなく、親族以外の個人や法人も受取人に指定することができます。
それぞれのメリット、デメリットは?
一般的な生命保険と生命保険信託には、どのようなメリット、デメリットがあるのでしょうか。
生命保険のメリット
生命保険は今や窓口も多く多彩な商品から選ぶことができます。その中でご自身に合った生命保険を探すことができるので、自分に最適な生命保険に入ることができます。
生命保険のデメリット
一方でご自身の子供や、親など相続したい相手の財産管理能力に不安がある状態ですと、せっかく相続した財産を守ることが難しくなってしまうこともあります。
遺される方のことを想って相続をしているのに、思わぬトラブルになるなどのリスクも考えられます。
生命保険信託のメリット
生命保険信託は受取人の指定が親族以外でできるため、ご自身が本当に相続したい人に大切な財産を相続することができます。
信託銀行に預けて、定期的に決められた保険金を支払っていくため、1度に高額なお金を手にする事がなく、舞い上がって無駄に遣ってしまうなどの恐れもありません。
生命保険信託のデメリット
生命保険信託は、ご自身が契約している保険金を一時的に銀行に預けて、管理を頼む形になるため、手数料が発生します。
生命保険信託利用の注意点
生命保険信託に加入するにあたって注意点が3点あります。
加入する際には必ず問い合わせをして、確認をしていきましょう。
該当の生命保険会社の保険にはいらなければいけない
生命保険信託に加入する際に、窓口となった生命保険会社の保険に加入しなければいけません。
相続税の課税対象に含まれる
相続税の課税対象に含まれるため、通常の相続税が加算されます。
預けられる金額についての制約がある
お取り扱いをしている保険会社は決して多くはないですが、信託できる保険金が1,000万以上のところが多いです。
生命保険信託はどこで申し込めば良いのか
まだ生命保険信託は浸透しきっておらず、確認ができた生命保険信託の取扱いをしている保険会社は現在下記の5社です。
・プルデンシャル生命保険
・第一生命保険
・FWD富士生命保険
・ソニー生命保険
・ジブラルタ生命保険株式会社
すべての保険会社で取り扱っているわけではない
通常の生命保険とは違い、生命保険会社全てで取り扱っていないため、検討されたい人はご自身の加入している生命保険会社に取扱いがない場合、他の保険会社でも契約をするか、乗り換えを検討していかなければいけません。
まとめ
まだまだ浸透しておらず取扱いしている会社が少ないですが、保険金を渡したい相手が高齢で管理が難しことや、財産の管理に不安が残る時など利用方法が幅広いのでご自身が相続したいと思う相手によって決めることが重要です。
ご自身の財産が適切に相続されるように、専門家などに相談をして慎重に検討しましょう。