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故人の遺族が受け取れる国の保証制度である遺族年金の仕組みと申請手続き、受給期限に関する包括的な解説

亡くなられた故人の配偶者や子供のために支払われる遺族年金。 

国の保証制度ですが正しい仕組みをご存じない方が多いのではないでしょうか? 

遺族年金には受け取れる期限もありますのでこの記事を理解し参考にしていただければ幸いです。 

遺族年金の請求とはどんなものか 

遺族年金は、各種年金(国民年金、厚生年金)を納付していた被保険者が亡くなったことにより、受け取ることができる年金制度です。 

遺族年金には2種類あり、遺族基礎年金と遺族厚生年金があります。 

遺族基礎年金は国民年金のみの加入者、遺族厚生年金は国民年金と厚生年金の加入者になります。 

ただし、遺族基礎年金と遺族厚生年金では受給対象者が異なるので注意が必要です。 

遺族基礎年金 

配偶者の子供が18歳到達年度相当か20歳未満の障害等級1級または2級の場合、受給できる年金です。 

遺族厚生年金 

遺族基礎年金に上乗せされて支給される年金制度で、下記遺族も受給可能です。 
1. 父母 
2. 孫 
3. 祖父母 

請求に関する不明な点は年金事務所や年金相談センターで対応してくれます。 

遺族年金の請求を初心者が進めるための手順とは 

遺族年金の請求方法は以下になります。 
1. 必要書類を用意する 
2. 年金請求書を作成する 
3. 申請依頼をする 

順を追って解説していきます。 

必要書類を用意する

まずは申請に必要な書類を用意しましょう。 

請求書作成の際、必要書類があると作成が容易だからです。 

必要な書類は以下になります。 
・年金手帳もしくは理由書 戸籍謄本(提出日から6カ月以内に交付されたもの) 
・請求する本人名義の金融機関の通帳かキャッシュカード(コピー可) 
・死亡診断書(写しでも可) 

以下の書類はマイナンバーの記入で省略可能です。 
・世帯全員の住民票の写し 
・死亡者の住民票の除票 
・請求者の所得証明書 

年金請求書を作成する

年金請求書の作成に移ります。 

書類は年金事務所または年金相談センターの窓口、日本年金機構のホームページからダウンロードも可能です。 

記入情報は用意した必要書類を見ながら行うとスムーズに記入できます。 

必要なのは主に、 
・死亡者の基礎年金番号 
・請求者の基礎年金番号 
・指定振り込み先の金融機関情報 
・故人の死因 

以上が把握できていれば特に難しいことはないです。 

申請依頼をする 

書類が作成出来たら提出して申請依頼をしますが、注意点がひとつあります。 

申請する年金の種類で提出先が異なるので注意しましょう。 

遺族基礎年金の場合 
故人の居住していた市区町村 

遺族厚生年金 
故人の居住していた年金事務所 

書類を受理されれば約1~2か月後に年金証書が送付されます。 

送付後、約1~2か月後に年金の受給が始まります。 

遺族年金はどうやってもらうのか? 

遺族基礎年金を受給できる遺族の条件は、故人によって生活を維持されていた「子どものいる配偶者」、または「子ども」です。 
生計が維持されていると証明するためには、原則として遺族の前年の収入が850万円未満であり、また所得が655万5千円未満であることが収入の要件となります。 

遺族年金の請求で失敗しないためにはどうすればいいか 

遺族年金請求の際に気をつけることがあり、以下の場合は受給対象から外れるので注意しましょう。 
・配偶者に子供がいない 
・受給対象の子供が18歳到達年度相当以上 
・受給対象の子供が20歳以上の障害等級1級または2級の場合 
・収入が850万円以上、または所得が655万5千円以上の場合(前年度分) 
・故人の保険料未納期間がある(死亡日の前々月までの直近1年間、滞納期間が
 被保険者期間全体の3分の1を超えている) 
・死亡日の翌日から換算して5年以上経過した場合 

また受給までの日数は、死亡してから2か月以上はかかるのでその点も考慮しておきましょう。 

まとめ 

今回は遺族年金の請求について解説しました。 

遺族年金は、被保険者が亡くなった際、受け取り可能な年金制度です。 

遺族年金には遺族基礎年金と遺族厚生年金があります。 

請求方法は以下になり、 

1.必要書類を用意する 
2.年金請求書を作成する 
3.申請依頼をする 

申請後、1~2か月程で受給可能です。 

以下の場合は受給対象から外れますのであらかじめ確認しておきましょう。 
・配偶者に子供がいない 
・受給対象の子供が18歳到達年度相当以上、20歳以上の障害等級1級または
 2級の場合 
・収入が850万円以上、または所得が655万5千円以上の場合(前年度) 
・故人の保険料未納期間がある(死亡日の前々月までの直近1年間、滞納期間が被保険者期間全体の3分の1を超えている) 
・死亡日の翌日から換算して5年以上経過した場合 

遺族年金の請求は、何回も手続きのため年金事務所に足を運ぶ必要があります。 
わずらわしい場合や困ったときは専門家に相談してみるのがいいかもしれません。