遺産を相続人同士で分割したいけどどうすればいいのか
遺産分割協議を行いたいけど手順がわからない
この記事ではそんな疑問を解決していきます。
遺産分割協議は事前準備をしっかり行えば、円滑に進行できます。
失敗したくない方は最後まで読んでみてください。
遺産分割協議とはどんなものか
遺産分割協議とは、相続の際に対象の相続人全員で遺産について協議し、割合などを合意することをいいます。
遺言書が存在しても、遺産分割協議による相続人全員の合意があれば異なる内容でも有効です。
合意には対面でなくても電話やメールでも可能です。
ただし、相続人全員の合意が無いと無効扱いになります。
そのため、相続人が多い場合や日ごろの関係性が良くない場合の合意は困難といえます。
遺産には預貯金や不動産など様々な種類がありますが、代表的な分割方法に『現物分割』があります。
これは相続人ごとに現金、株式、不動産などをそのままの状態で分配する方法です。
一番手間がかからないメリットがありますが、遺産ごとに価格差が生じやすいデメリットがあります。
また平等に分割する『換価分割』があります。
これは遺産を全て現金化して分割する方法です。
均一に遺産が渡るメリットがありますが、遺産の全てを現金化するのに手間と時間がかかることと手数料がかかるのがデメリットとなります。
遺産分割協議を初心者が進めるための手順とは
遺産分割協議を行うにあたって、進めるための手順を解説していきます。
順を追って案内するので初心者の方でも問題なく取り組めるでしょう。
1.遺言書の確認
2.相続人の確定
3.相続財産の確認
4.財産目録の作成
5.遺産分割協議の開始
6.遺産分割協議書を作成し完了
わかりやすく解説していきますね。
遺言書の確認
まずは遺言書の調査から行います。
自宅や貸金庫、公証役場にて確認を行いましょう。
相続人の確定
亡くなられた方の戸籍謄本により相続人を確認します。
特に離婚や再婚の経歴がある場合は、相続対象が広がる可能性がありますので、必ず確認しておきましょう。
あとから他の相続人の確認が生じた場合、遺産分割協議がやり直しになるからです。
相続財産の確認
相続財産の調査を行います。
預貯金や不動産はもちろんのこと、借金などの負債も財産になるので必ず確認しておきましょう。
財産目録の作成
相続財産の確認が終了したら、財産目録の作成を行います。
財産目録があると、すべての財産が一覧で把握できるので分割の交渉がスムーズに行われるでしょう。
遺産分割協議の開始
ここからが正式な遺産分割協議になります。
対象相続人全員で協議を行いますが一堂に会するのは、人数が多い場合や遠方の場合はなかなか難しいでしょう。
そのような場合は、事前打ち合わせやオンラインで協議することも可能です。
遺産分割協議書を作成し完了
協議の末、全員の同意が得られれば遺産分割協議書を作成し完了となります。
なお遺産分割協議書は相続人の人数分必要になります。
遺産分割協議を行う際、失敗しないためにはどうすればいいか
遺産分割協議を行う際、失敗しないためには事前準備をしっかり行いましょう。
なぜなら事前準備を怠ると相続人同士の意見が対立しやすく、また長期化するからです。
この場合は家庭裁判所での調停に発展する可能性があります。
特に遺言書の有無と株式や不動産などの評価額は事前に計算しておいた方が話し合いがスムーズに行われます。
また後から隠し子などの相続人が増えたり、行方不明だからといって協議の対象から外すのは協議が無効になるので相続人全員で話し合いをすることが大事です。
まとめ
今回は初心者が遺産分割協議を行うために知っておくことと対策について紹介しました。
遺産分割協議とは、相続人全員で遺産について協議し、割合などを合意することです。
合意には対面でなくても電話やメールでも可能です。
また遺産分割協議を行う手順は、
1.遺言書の確認
2.相続人の確定
3.相続財産の確認
4.財産目録の作成
5.遺産分割協議の開始
6.遺産分割協議書を作成し完了
この流れで行います。
遺産分割協議を行う際、失敗しないためには
・事前準備をしっかり行う
・必ず相続人全員で確認をする
以上の点に注意すれば大丈夫です。
相続人の確定や相続財産の確認は、知識が無いと時間と労力がかかります。
困ったときは専門家に相談してみるのがいいかもしれません。
この記事が遺産分割協議で悩む、あなたの参考になれば嬉しいです。