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亡くなった家族のクレジットカード解約はスムーズに。支払いの確認や相続放棄など重要なポイントを解説

家族が亡くなると、残された遺族は様々な手続きや決断を迫られることになりますが、クレジットカードもその1つ。特に最近は、急速なキャッシュレス化の波が押し寄せおり、買い物するにもクレジットカード電子マネー決済を利用する人も多く、また用途に合わせて複数枚所持しているような方が大半です。 

そんなクレジットカードですが、名義人が亡くなった後、早いうちに正しい処理をしておかないと、故人が残した借入や請求に追われて大変なことに成りかねません。 

ここからは、残された家族が行うべき故人のクレジットカードの解約について、その手順から失敗しないためのポイントまでご紹介していきます。 

故人のクレジットカードの解約とは? 

本来、クレジットカードの解約は名義人本人の電話1本で済むことがほとんどですが、名義人が亡くなったとなれば、遺族の方が解約しない限りカード会社からの請求は続きます。また、たとえ家族であっても故人名義のカードを利用し続けることはできません。しかし、ここで注意したいのは、クレジットカードを解約しても、残っている債務は法定相続人が引き継ぎ、支払いを行わなければならないということ。万が一、そのまま放置してしまっていたり、明細を確認せず遺族によって解約手続きを進めてしまうと、翌月になって到着する数々の延滞通知書で初めて支払いが残っていたことが発覚するなんてことに成りかねません。 

このようなトラブルにならない為にも、家族が亡くなった場合には、速やかにカード会社へ連絡を取り、解約手続きを行わなくてはならないのです。 

解約手続きはどうすればいいの?必要な手続きと流れを解説! 

クレジットカードを解約するには、まず、故人の自宅や財布などを捜索し、どのクレジットカードを利用していたかを確認しましょう。最もトラブルになりがちなのが、本人のみが知る不透明な支払いのクレジットカードがあるようなケースです。複数枚を支払いの目的に分けて管理されているような場合も多いですので、毎月届くカード会社からの利用明細を、郵送物や携帯に残されたメールから確認し、残ったままの借入や、毎月引き落とされている固定費がないか内訳まで漏れなく確認しましょう。 

次に、クレジットカードの所在が確認できればカード裏面に記載されているカード会社の連絡先に電話し、名義人が亡くなったことを伝えて解約手続きを行います。事前に以下のものを準備し、死亡した人に関する情報を聞かれても答えられるようにしておきましょう。 

・クレジットカード 

 ・戸籍謄本・住民票(除票)・死亡診断書など  

電話でそのまま解約できる場合もあれば、中には必要書類を返送する必要がある場合もありますので、クレジットカード会社の指示に従うようにしましょう。 

失敗しないために行うべきポイントとは? 

クレジットカードの解約を行うにあたって、常に注意したいのは、やはり支払いが残っているようなケースです。ここからは以下、解約前に注意したいポイントを見てみましょう。 

負債が多い時は相続放棄を検討しましょう 

上記でも述べたように、名義人に借入が残っている場合には、残された法定相続人たちに返済が求められます。しかし、その金額が財産で賄えず、相続することでマイナスになってしまうような場合には、相続放棄を行い、支払い義務を回避することも可能です。しかし、注意が必要なのは、相続放棄は相続人が、被相続人の死亡から3ヶ月以内に家庭裁判所に申し立てなければならず、期限を過ぎると自動的に相続されてしまうため、早めにマイナスの財産がないか所在の確認を行うことが重要です 

家族カードの利用を確認しましょう 

クレジットカードには、契約者以外に家族が同じカードを持つことができる家族カードがあります。家族カードの名義人は会員の家族になりますが、本会員が亡くなった場合はそれに紐づく家族カードも原則利用できなくなります。ついては、本人に支払いがないようなケースでも、家族会員名義のカードで支払いがあるような場合にも、その金額も一緒に相続されてしまうのでこちらも注意が必要です。 

クレジットカードの解約手続きをはじめ、家族が亡くなった後に遺族が速やかに進めなければならない手続きは思った以上に多く待ち構えています。また限られた時間の中で行うにも手間と労力を要することになるのです。特に故人に借入があるような場合は、後々相続間トラブルを防止する為にも、クレジットカードの借入や支払いは漏れなく確認するようにしましょう。