あなたは、自分がいくつ口座を持っているか把握していますか?
もし把握していない場合は危険で、相続人が複数いる場合はトラブルになりかねません。この記事では、口座整理が必要な理由と整理の方法、整理後の対処まで細かく説明しているので気になる方は参考にしてみてくださいね。
生前の銀行口座の整理がなぜ必要か
生前に銀行口座の整理が必要な理由について、3つの視点から説明していきます。
余生を有意義に過ごすため
銀行口座の整理は細かい作業になるため、体力に余裕があり判断能力も十分な時に行わなければ、余生を楽しむことができなくなります。
残された親族の負担を減らすため
残された親族が口座の整理を行うためには、戸籍謄本など必要書類を用意しなくてはならないので手間がかかります。口座は死後すぐに凍結してしまうことからも、生前に口座を解約することが必要です。
遺産相続のトラブルを回避するため
遺産を相続する時に口座が細かく分かれていると、いくら相続できるのか分かりづらくなります。また、あとから使われていない口座が見つかることでトラブルになるケースもあり得るのです。
銀行口座の整理とは具体的に何をするのか
銀行口座の整理は大きく分けて2つのことをします。
・口座をできる限りまとめる
・名義と住所に間違いがないか確認する
口座をできる限りまとめる
口座をいくつか持っている人も多いのではないでしょうか。長く利用していない口座は凍結されている可能性もありますが、口座窓口に相談することで再度利用できます。
口座をまとめると言っても何をすればいいのか分からない方も多いと思いますので、口座をまとめる時のポイントや方法、解約手順についてご説明しましょう。
①口座をまとめる時のポイント
口座をまとめるポイントは、使う頻度と使用目的です。老後は徒歩での移動が多くなり、近くにATMがある口座の方が利用しやすくなりますよね。普段から利用しやすい口座を選ぶことで、利便性を上げることができます。
また、信託銀行は相続に関わるサポートがあるため残しておくとトラブルが減るでしょう。
②口座を効率よくまとめる方法
長く利用していない口座がある方は、電子メールサービスの検索機能を利用すると効率的です。「口座」「銀行」などの関連するキーワードで検索することで、利用していない口座も発見できます。この時、昔のメールアカウントで登録している可能性も考慮して検索しましょう。
検索しても探し出せなかった場合は少し手間ですが、口座を開設した可能性がある銀行に問い合わせると確実です。
③銀行口座の解約方法
銀行口座に必要な書類は、銀行によって違いはありません。また、銀行窓口だけではなくネットで手続きできる銀行もありますので、自分の口座を調べてみてください。注意点としては、定期預金の中途解約は利率が低くなるということです。
必要書類
・通帳またはキャッシュカード
・届出印
・本人確認書類
・各銀行が用意する所定の用紙
名義と住所に間違いがないか確認する
長く利用していない口座であれば、昔の住所になっているということもあり得ます。また、自分の名義ではない口座を持つ方は特に注意が必要なため、ご説明していきます。
名義預金があれば引き継ぎをする
名義預金とは、名義と貯蓄した人が異なる口座のことです。例えば、親が子供のために貯蓄した口座が該当します。名義預金は貯蓄した人の口座として扱われるため、名義人が相続しても相続税がかかるのです。
この場合、生前に通帳や印鑑を名義人に渡すことで問題が解決します。名義人と貯蓄した人が同じ印鑑を持ってはいけないので、注意しましょう。
銀行口座の整理をした後にするべきこと
銀行口座の整理が終わったら、3つのことを確認しましょう。
・通帳の場所を相続人に伝える
・クレジットカードを解約または1つに絞る
・相続遺産がマイナスにならないか
通帳の場所を相続人に伝える
口座を整理しても、相続する家族が通帳の場所を知らなければ探すことから始めなくてはなりませんよね。家族の手間を省くためにも、場所をしっかり伝えておきましょう。
また、通帳と印鑑を同じ場所に置くことに不安があれば、どちらかを事前に相続人に預けておくことで解決します。
クレジットカードを解約または1つに絞る
クレジットカードは遺産相続ができないため、生前に解約しておくことをおすすめします。
相続遺産がマイナスにならないか確認する
口座預金はプラスの遺産ですが、借金やローンなどマイナスの遺産もあります。足し引きした時に遺産がマイナスになる場合は、相続人は相続を放棄することをおすすめします。
銀行口座の整理は早めにしておくことが大切!
銀行口座の整理は、長く利用していなかった口座を見つけたり解約手続きをしたりと、手間がかかるものです。残された家族の手続きによる負担を減らし、トラブルを回避するためにも定期的に整理しましょう。早め早めを心がけていれば、余生を満喫できますよ。