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死後の名義人変更手続き どんな手続きがある?

家族が亡くなった際、やるべき事として多くの方が葬儀の段取りや遺品整理を想像されるのではないでしょうか。しかし、他にも重要な手続きとして各種契約の名義人変更があります。そこで今回は、家族が亡くなった際に必要となる代表的な名義人変更手続きの内容とその方法についてご紹介します。この記事を参考にしていただき、必要な手続きを進めてくださいね。

各種契約の名義人の変更方法

公共料金

電気やガス、水道といった公共料金の名義人が故人である場合、その後も家族が引き続き使用する際には名義人変更手続きが必要です。

各種契約会社のコールセンターへ電話連絡し、名義人変更の旨を伝えましょう。この時、契約者番号が分かると手続きがスムーズですので、手元に料金請求書を準備しておくと安心です。近年では、インターネットからでも名義人変更の手続きができる場合がありますので、事前に各種契約会社のHPを確認してみてください。

固定電話(NTT加入電話)

固定電話の契約には、電話加入権と呼ばれる権利が付随しています。故人が名義の固定電話の名義人変更を行う場合、電話加入権を相続することになります。そのため、手続きは相続人が行う必要があります。

名義人変更を行う場合は「116」に電話するか、HPから手続きを行う事ができます。手続きには、以下の書類をNTTへ送付する必要がありますので準備しておきましょう。HPから手続きをする際は、以下の書類の画像をアップロードすることで提出が可能です。

・本人確認書類(運転免許証、マイナンバーカードなど)
・現契約者の死亡の事実が確認できる書類(死亡診断書など)
・相続関係が確認できる書類(戸籍謄本、遺言書など)

手続きが完了したら、その旨を知らせる通知が郵送で届きます。

携帯電話

名義人変更を行えば、故人の携帯電話も引き続き利用することができます。まずは、手続きに必要な書類を準備しましょう。以下はドコモの場合の例です。

・相続関係が確認できる書類(戸籍謄本など)
・継承者の身分証明書(運転免許証、マイナンバーカードなど)
・利用者の身分証明書(継承者と利用者が異なる場合のみ)
・月々の支払い手続きに必要なもの(継承者本人名義のクレジットカードなど)

手続きは契約会社の携帯ショップで行うので、来店予約をしてから携帯ショップへ行きます。準備した書類を提出し、名義人変更届を記入して手続きは完了です。

自動車(普通自動車の場合)

財産分与により故人の自動車を相続する事になった場合にも、名義人変更手続きが必要です。名義人の変更をしなければ、自身の財産として認められませんので、相続が確定したら必ず行うようにしましょう。

まずは、手続きに必要な以下の書類を用意しましょう。

・申請書(普通自動車、軽自動車)
・車検証
・戸籍謄本、または戸籍の全部事項証明書
・相続分割協議書(*)(相続人が複数で、その中の1人が代表して相続する場合に必要)
・相続人の印鑑証明書、または住民票
・車庫証明書(車の置き場所が変わる場合のみ)(*)

(*)軽自動車の場合は不要です。

書類の準備が出来たら、普通車の場合は相続人が自動車を保管する地の運輸局、軽自動車の場合は軽自動車検査協会にて手続きを行いましょう。この時、普通車の場合は手数料として500円が必要です。

無事に名義人の変更が完了すると、窓口にて新しい車検証が交付されます。そのまま、各局内・協会内にある税申告窓口にて自動車税を納付し、自動車の名義人変更手続きは完了です。

各種契約の名義人を変更する際に注意したいポイント

契約料の支払いが故人名義の口座引き落としになっている場合、死亡後に故人の口座が凍結されてしまうと支払いが延滞することになります。故人が亡くなってしばらくしてから名義人変更すると、その間の未払い料金の精算が必要になる場合もありますので、名義人変更手続きは速やかに行うようにしましょう。

携帯電話の名義人変更の際、その時点で携帯端末の代金が残っていると、その場で一括で支払うか、月々の利用料金と合わせ分割で代金を支払う必要があります。一括で代金を支払う場合はある程度まとまったお金が必要になる可能性もありますので注意しましょう。

まとめ

今回は、死亡に伴って必要となる代表的な名義人変更の内容とその手続き方法についてご紹介しました。

名義人が変更されていないと、利用料金の支払いが延滞してしまったり、自動車の場合は自分の財産として認められなかったりと、不都合が起こる場面も多いです。今回の記事を参考にしていただき、できるだけ速やかに手続きを進めるようにしてください。