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死亡後の生命保険金の行方に不安を感じる人必見!生命保険信託の活用で受取人に確実に届ける方法とは?

自分が亡くなったあと、契約していた死亡保険金は有効に使われるのだろうか?そんな不安を抱く人は少なくありません。受取人が子供や高齢者であれば、契約者本人の心配は尽きないでしょう。

生命保険信託を利用すると、保険金は正しく受取人の手に渡り、安心して最期を迎えられるといいます。生命保険信託とはどのようなものでしょうか?ここでは生命保険信託の契約手順、失敗しないための注意点について説明します。

生命保険信託とは?

生命保険信託とは契約した生命保険が正しく受取人の手に渡り、有効に活用されるよう、死亡保険金を信託銀行等に預ける制度です。自分が死亡したあとに発生する保険金請求、支払い、受取を信託銀行等に託し、未成年の子供や高齢者が生命保険によって混乱する事態を防ぎます。

信託銀行等は本人の契約内容、遺言に従って死亡保険金を受取人に渡します。生命保険の受取は一般的に配偶者、子、兄弟姉妹ですが、生命保険信託を利用すると、自分がお金を渡したいと思う相手を自由に選び、受取人にできます。親族以外の人、事業を引き継がせたい後継者などであっても、契約通りの保険金が受け取れるのです。

生命保険信託であれば、年金のように定期的な支払いも指定できます。受取人の判断能力に不安がある場合でも、長い期間に渡って、定められた金額で保険金が交付されるので、将来的にも安心です。

受取人が未成年の子供である、障害を持っている、認知症を発症した高齢者である、といったケースでよく利用されています。生命保険信託は死亡保険金をめぐって、遺族に相続の負担がかからぬよう、終活の一環として検討されているようです。

生命保険信託、契約から交付までの流れ

生命保険信託は生命保険と組み合わせて利用します。生命保険信託の契約から保険金交付までの流れを見ておきましょう。

生命保険に加入する

保険会社と契約し、生命保険に加入します。

信託銀行等と信託契約する

信託銀行等と契約を結び、保険金を請求する権利を信託します。保険金の受取人である「受益者」を指定し、保険金交付の方法、時期などを設定しておきます。受益者が死亡した場合の「第二受益者」「第三受益者」なども設定します。

信託銀行等が生命保険会社に死亡保険金を請求する

契約者本人が死亡すると、信託銀行等は生命保険会社に対し、死亡保険金を請求します。生命保険会社は死亡保険金を支払い、信託銀行等はこれを受け取り、預かります。

信託銀行等が受益者に金銭を交付

信託銀行等は受益者に対して、あらかじめ設定されていた方法によって、死亡保険金を交付します。年金タイプの交付は全ての支払いが終了するまで、信託が継続します。

生命保険信託で失敗しないための注意点

生命保険信託を扱っている保険会社はいまだ少数です。現時点で契約している生命保険は、保険会社が信託銀行等と共同で信託を扱っていなければ利用できません。

また、生命保険信託は生命保険にかかる保険料とは別に費用がかかります。契約締結時、信託の期間中、保険金交付時と、主に3回に渡り手数料を支払います。一例をあげると保険金交付時の手数料は、受け取る保険金総額の2.2%とされ、交付する金額の中から差し引かれます。

従って、生命保険信託で失敗しないためには、受益者が受け取る死亡保険金が、信託にかかる費用に見合う金額か、適切に判断しなければなりません。死亡保険金が1,000万円を下回ると、生命保険信託は利用できない可能性もあります。

まとめ

生命保険信託とは死亡保険金を信託銀行等に預け、その後受取人に交付する制度です。受取人が子供、認知症状のある高齢者であっても、安心して保険金を残せます。生命保険信託を扱っている会社はまだ少なく、相応の費用がかかります。交付される金額が費用に見合うものか、判断した上で利用してください。