不動産の名義は登記簿謄本や名寄帳を取得して確認できますが、複雑な場合もおおいため弁護士へ相談するとスムーズです。この記事は「不動産の名義調査ってなに?」「どうやって証明書を取得すればいいの?」と悩む方に向けた内容です。
不動産の名義調査とは不動産や土地が誰の名義なのか証明するためのもの
不動産の名義調査は「対象の不動産や土地が誰のものか知りたい」「対象の人がどんな不動産や土地を所有しているのか知りたい」場合におこなう調査です。
不動産の名義調査をするタイミングは主に次のいずれかの場合です。
・家族が亡くなって相続が発生した時
・不動産の売却をしたい時
・不動産の贈与をしたい時
・離婚時の財産分与
不動産の名義調査は義務ではなく相続登記の期限もないですが、不動産の名義が分からないままだと不動産賠償を受けることや不動産の売却、担保にできないなどのデメリットがあるため手続きすることをおすすめします。
不動産の名義調査に必要な証明書は登記簿謄本と名寄帳
不動産の名義調査に必要な証明書は次の2つのいずれかまたは両方です。
・法務局で取得できる「不動産が誰の名義か」を調査する登記簿謄本
・市町村役所で取得できる「対象の人がどの不動産を持っているか」を調査する名寄帳
登記簿謄本、名寄帳の取得方法を解説します。
登録登記簿の取得に必要な情報は地番や家屋番号
登記簿謄本は1通600円で、法務局にてどなたでも取得できる証明書です。
1枚の書類に1つの土地の情報が記されており、あらかじめ土地なら地番、建物なら家屋番号が分かっていないと取得できません。
不動産や土地の住所だけしか分からない方は名寄帳の取得方法をご確認ください。
名寄帳の取得に必要な情報は本人確認書類
名寄帳は不動産の名義調査をしたいけど地番や家屋番号が分からない方や、対象の人がどんな不動産を持っているのかを確認する証明書です。
1通200~300円で本人や代理人、相続人のみ各市町村役所にて取得できます。
本人が名寄帳を取得する場合は免許証や健康保険証などの本人確認書類、相続人が名寄帳を取得する場合は戸籍の提出が必要です。
名寄帳は市町村単位で発行されるため、該当の市町村以外の不動産や土地の情報を確認することはできません。
不動産や土地を別の市町村にも所有している場合、もしくは所有しているか調べたい場合は毎年4月~6月頃に届く固定資産税納税通知書をみて管轄の名寄帳を取得する必要があります。
不動産の名義はネットでも確認できるが証明書とはならない
不動産や土地の名義を確認する手段の1つに「一般財団法人民事法務協会の登記情報提供サービス」を利用する方法があります。
登記簿謄本や名寄帳は証明書類として利用できますが、登記情報提供サービスの情報は証明書類とはならない点に注意が必要です。
利用料金は個人の場合、1件当たり332円でクレジットカード支払いのみ対応しています。
不動産の名義調査で失敗しないためには弁護士への相談がおすすめ
不動産の名義調査は精神的に疲れている時におこなう場合が多く、さらに証明書の発行が複雑になるケースが少なくありません。
手続きをスムーズにおこないたい方、少しでも負担を減らしたい方はぜひ弁護士にご相談ください。
まとめ
不動産の名義調査は不動産や土地の所有者情報を調べるためにおこないます。個人で登記簿謄本や名寄帳など証明書類を用意することもできますが、やや複雑です。
負担を減らすために不動産の名義調査のプロである弁護士に任せる選択肢もありますので、ぜひ活用してください。