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亡き妻の代わりに支えてくれる人に多く財産を残したい80代男性、遺言書と生前贈与の活用で実現する方法

相談者:妻に先立たれた80代の男性

「私には、亡くなった妻との間に子供が2人います。どちらも男性で、兄弟ともに結婚していてそれぞれに妻がいます。

また、私には、近所にとてもよく世話をしてくれるボランティアの40代の女性がいます。婚姻関係でもなく恋人関係でもないですが、私にとって最も重要な人物です。

弟の結婚相手の妻、つまり私にとって息子である弟の嫁は、毎週身の回りの世話を半日してくれます。だけど兄の結婚相手の妻は、ほとんど会いに来てくれません。兄の方とも訳があって疎遠で、はっきり言って仲が良くありません。

もしも私が財産分与をする場合、ボランティアの40代の女性にもできるだけ多く財産を残すためにはどうしたらいいでしょう。
また、お世話をしに来てくれる弟の結婚相手の妻に、兄の結婚相手の妻よりも多く多く財産を残すためにはどうしたらいいでしょうか。」

自分の選んだ相手に多く遺産を残すには?

こちらの80代の男性が財産分与をする場合、法定相続分(※)では2人の子供たちが平等に相続することになります。
(※)法定相続分(ほうていそうぞくぶん)とは、民法上で規定されている遺産の分配割合のことです。つまり取り分です。

ただし、遺言書を残していた場合は、法定相続分よりも遺言書の内容が優先されます。ですから被相続人となる80代の男性は法定相続分にとらわれずに、遺産の分配割合を考えることができます。
そのため、80代の男性の願いを叶えるためには、遺言書の作成が必要です。遺言書は法的効力を持つため、作成には専門家のアドバイスを受けることをお勧めします。

お世話をしに来てくれる弟側に兄側よりも多く財産を残し、血の繋がりや婚姻関係のないボランティアの女性にも遺産を残すためには、以下のような方法が考えられます。

1.遺言書を作成する

80歳の男性が遺言書を作成すれば、弟の結婚相手の妻に兄より多く遺産を残すことができます。また、ボランティアの40代の女性にも遺産を残すことができます。ただし、遺留分(※)の請求についてもよく考える必要があるため、専門家のアドバイスを受けることをお勧めします。
(※)遺留分(いりゅうぶん)とは、一定の相続人に保障している最低の取り分のこと。遺言書が遺留分を侵害する内容となっていた場合でも、何もしなければそのまま遺言書が優先されます。

2.相続財産の一部を贈与する

相続財産の一部を贈与することもできます。ただし、贈与には税金がかかる場合があるため、税務署のアドバイスを受けることをお勧めします。

3.生前贈与を行う

生前に一定の財産を贈与することもできます。ただし、贈与には税金がかかる場合があるため、税務署のアドバイスを受けることをお勧めします。

以上のような方法が考えられますが、具体的な方法や金額については、専門家に相談することをお勧めします。

遺言書に書ける内容

このように、後悔しない財産分与のためには遺言書を作成することが重要です。遺言書は法的拘束力があるので、80代の男性の意思を反映した財産分与が行われることになります。

遺言書には以下のような内容が含めることができます。

1.相続分の配分

相続人の配分を、法定相続分よりも多くすることができます。

2.特定の財産の相続人

特定の財産を、特定の相続人に指定することができます。特定の財産のことを、特定財産承継遺言と言います。

3.遺贈

相続人以外の人に、財産を遺贈することができます。ただし、相続人の法定相続分を下回る範囲内に限定されます。

生前贈与できる項目

もう一つの方法の生前贈与には、以下のものが該当します。

1.現金贈与

現金を贈与することができます。ただし、一定の金額を超える場合には、贈与税がかかることがあります。

2.不動産贈与

不動産を贈与することができます。ただし、登記手続きが必要になり、一定の価格を超える場合には、贈与税がかかることがあります。

3.有価証券贈与

株式や債券などの有価証券を贈与することができます。ただし、贈与税がかかることがあります。

以上のような方法がありますが、贈与には税金や手続きがセットで必要な場合があるため、やはり専門家に相談することをお勧めします。