相続登記の手続きとは?
そもそも、相続登記とは何のことでしょうか。相続のための何か?そこまでは見当がつくかもしれませんが、聞きなれない言葉です。相続登記とは法務局で行う、相続した不動産の所有者名義を変更する手続きのことを指します。
これまでは義務化はされていませんでしたが、土地が放置されてしまったり所有者不明の土地が増えてきたりしたことを受けて、改正法案が可決されました。
2022年4月に相続登記義務化の法律が施行される見込みとなっています。
相続登記をせずに放置していると
・不動産の売却ができない
・相続人が亡くなることにより更に遺産分割が難しくなる
などのリスクが大きくなります。
誰もが経験する可能性のある相続登記の手続きについて初心者の方へ向けて分かりやすくお伝えしていきます。
相続登記の手続きを初心者が進めるための3ステップ
相続登記は司法書士という専門家にお願いすることも可能です。
その費用は一般的に10万円程~必要と言われています。ですが、その経費も決して小さくはありません。今回は自分たちで進めていくためのステップを3つに分けています。
ステップ①遺言書の確認・不動産の調査
まずは被相続人が遺言書を残しているか確認をします。
遺言書に不動産相続に関しての記載があればそれに従うためです。
相続人全員の同意があれば遺言書とは異なる人物が相続人になることもできます。
次に現在の相続不動産所有者が誰になっているのか調査を行います。
登記簿事項証明書や名寄帳をもとに調べることができます。
登記事項証明書は法務局、名寄帳は所有不動産がある各市町村にて取り寄せることが可能です。その後、不動産の所有者を誰にするのか遺書や話し合いをもとに決定します。
ステップ②遺産分割協議書の作成
次に遺産分割協議書を作成します。
登記事項証明書に地番や家屋番号の記載があるためそれらをもとに作成を進めていくのがオススメです。書式は1からの作成も、ネット上の様式を使用することも可能です
相続財産を正確に記入し、相続人全員の同意を証明します。
ステップ③法務局への申請
書類の準備が完了したら、いよいよ法務局への申請となります。
所有地の管轄の法務局にて可能です。
窓口・郵送・オンラインから申請ができます。
窓口申請の場合は不明点などをその場で聞くことができます。
法務局が遠方にある場合は郵送申請が便利です。
オンライン申請はやや難易度が高くなるため上記2つが初心者の方にも分かりやすい申請方法といえます。
相続登記を失敗しないためのポイント
次に相続登記を行う際に失敗しないためのポイントをお伝えしていきます。
ポイント①手続きは早めに済ませておく
相続登記には期限があるのか、と言われるとそうではありません。
期限がないと言われると安心してしまい、ついつい先延ばしにしてしまいそうですが、
相続を進めるにあたり他にも様々な手続きに追われることがあるかと思います。
相続登記をするための必要書類などの取り寄せにも期間が設けられているものもあります。「しまった…‼」となるその前に、済ませておくことで相続を円滑に進めることができます。
ポイント②1件につき1つの相続登記が必要
相続登記は1件につき1通必要になります。
そのため複数の不動産がある場合は別々に申請を行わなければなりません。
各管轄地域の法務局での申請となりますので何度も足を運んだり、数か所に郵送をしたりと専門家の手を借りたくなる事態も想定されます。
まとめ
以上、今回は相続登記について解説・説明をさせていただきました。
相続登記は遺産を巡るトラブルを防止するうえで大事なものになります。
最初は難しく、取り掛かりにくい問題ではありますが
円滑な相続のためにも早めに行うようにしましょう。
今回の記事が少しでも皆さまの参考になれば幸いです。