土地や住宅などの、不動産を相続する場合、住宅ローンの残高を確認する必要があります。住宅ローン返済中の不動産を相続する場合、不動産だけでなく、住宅ローンも相続する必要があるからです。
しかし、住宅ローンの残高をどのように確認していいのか、わからない方もいるのではないでしょうか。
そこで、この記事では不動産を相続する際に、住宅ローンの残高を確認する方法を紹介していきます。
団体信用生命保険の加入の有無を確認
まず、団体信用生命保険(団信)に加入しているかどうかを確認しましょう。団信に加入していた場合、ローンの残債は保険金から支払われるため、遺族は返済の必要がなく、不動産を相続できます。
団信は、住宅ローン返済中に万が一のことがあった際、保険金によってローン残高が支払われる保険です。住宅ローンでは、借入時の条件として、団信への加入が求められます。
万が一、団信に加入していなかったり、団信の保険料を滞納し、失効していたりした場合などは、住宅を相続した方が債務を引き継いで返済しないといけません。ローン残高が膨大な場合は、相続放棄も検討する必要があります。
ただし、相続を放棄した場合は、住宅ローン債務だけでなく、預貯金や有価証券なども相続できなくなるため、注意が必要です。
住宅ローンの残高確認方法
ここからは、相続の際に住宅ローンの残高を確認する方法を紹介していきます。
住宅ローン残高の確認方法は以下の3通りです。
・借入金融機関のウェブサイトで確認
・返済予定表で確認
・残高証明書で確認
それぞれ詳しく解説していきます。
借入金融機関のウェブサイトで確認
借入金融機関のインターネットバンキングサービスに加入している場合、借入金融機関のウェブサイトで、住宅ローンの残高を確認可能です。
多くの金融機関は、インターネット上でさまざまな手続きが行える、インターネットバンキングサービスを導入しています。金融機関のインターネットバンキングサービスに加入すると、預金の残高や入出金明細はもちろん、住宅ローン残高もインターネットで手軽に確認可能です。
ただし、金融機関によっては、インターネットでの住宅ローン残高照会に対応していないこともあります。インターネットバンキングサービス自体を導入していない場合もあるため、借入金融機関が対応しているかどうかは、金融機関にご確認ください。
返済予定表で確認
住宅ローンの残高は、住宅ローンを契約した金融機関から、郵送される返済予定表でも確認できます。
返済予定表は返済を開始する前後に金融機関から郵送される書類です。ボーナス返済分を含め、ローン返済までの予定が記載されています。
返済予定表は一度目を通したら、そのまま保管されていることが多いです。この機会に、返済予定表がどこに保管されているのか、確認しておくといいでしょう。
残高証明書を確認
金融機関から郵送されてくる残高証明書でも、住宅ローンの残高を確認できます。
残高証明書は年末調整や確定申告に、住宅ローン控除を受けるために必要な書類です。毎年10月〜11月に金融機関から郵送されてきます。借入時期によっては、初年度分のみ1月中旬頃の郵送になることもあるため、ご注意ください。
もし、残高証明書を紛失してしまった場合は、金融機関の窓口で再発行できます。再発行する場合は、返済用口座の通帳や印鑑などの用意が必要です。用意するものは、事前に借入金融機関でご確認ください。
また、多くの金融機関で再発行手数料もかかってきます。
団信加入の有無や住宅ローン残高を確認してみましょう
相続の際の、住宅ローン残高の確認方法について紹介しました。
まずは、団信に加入しているかどうかを確認するのがおすすめです。団信に加入していれば、ローンの残債は保険金で支払われるため、遺族は安心して不動産を相続できます。
万が一、団信に未加入なら、住宅ローンの残高を確認しておくのがおすすめです。住宅ローンの残高は以下の3つの方法で確認できます。
・借入金融機関のウェブサイトで確認
・返済予定表で確認
・残高証明書で確認
事前にどれくらいローン残高があるのかを確認し、誰が返済していくのか、あるいは相続を放棄するかなど、親族で話し合っておきましょう。