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相続トラブルを避けるための必須アイテム「相続不動産一覧表」とは?その作り方と活用方法を解説

滅多に機会がないことから、知らないことが多い相続の問題。

なかでも不動産の相続はその手続きの多さから、いざその時になると慌ててしまうことや場合によっては損をしてしまうことも考えられます。

これらの問題を未然に防ぐために、作成しておきたいのが「相続不動産一覧表」です。

本記事では、相続不動産一覧表のメリットや作成手順について、詳しく解説します。

相続不動産一覧表の作成とは?作成するメリットを解説

相続不動産一覧表とは、相続財産のなかでも「不動産」について一覧化したものです。

財産目録と同様、相続不動産一覧表に作成の義務はありません。

しかし、作成することで下記のメリットがあります。

①保有する不動産の内容を把握できる

②相続時のトラブルを回避できる

③相続税を申告する際の負担が減る

それぞれのメリットについて、詳しく解説します。

メリット①保有する不動産の内容を把握できる

所有している不動産を、忘れることはないだろうと考えている方も多いでしょう。

しかし、過去に相続したけど全く使用していない不動産などがあるかもしれません。

所有するすべての不動産を把握していたつもりでも、実はそのような忘れていた・知らない不動産を所有している可能性があります。

相続不動産一覧表を作成することで、それらを含めて現在自分が所有している不動産の内容を把握することができます。

メリット②相続時のトラブルを回避できる

所有する不動産がどれくらいあるかというのをもっとも詳しく知っているのはその所有者です。

相続の際に所有する不動産の全容がわからなければ「本当に不動産はこれだけか」「もっとあるのではないか」など、相続人同士が疑い合ってトラブルが発生する可能性があります。

相続不動産一覧表があれば所有する不動産を一目で確認できるため、このようなトラブルを避けることができるでしょう。

メリット③相続税を申告する際の負担が減る

財産を相続する際に確認しなければいけないのが、相続税の有無です。

相続税は「3000万円+(600万円×法定相続人の人数)」を基礎控除額として、この金額を超えた財産が課税の対象となります。

相続不動産一覧表があれば、すべての相続不動産の評価額を確認することができるでしょう。そのため、相続人が相続税を申告する必要があるかを判断することができます。

初心者でも大丈夫!相続不動産一覧表の作成手順を解説

相続不動産一覧表は財産目録から不動産情報を抜き出すことでも作成できますが、そもそも財産目録がないという方も多いでしょう。

そこで、ここでは相続不動産一覧表の作成手順について詳しく解説します。

主な手順は、下記の通りです。

①固定資産税納税通知書を確認する

②通知書をもとに各市町村で名寄帳を取得する

③名寄帳から必要な情報を取得して一覧にまとめる

それぞれの手順について、詳しく見ていきましょう。

手順①固定資産税の納税通知書を確認する

不動産を所有していると、不動産所在する各市町村から毎年4月ごろに固定資産税の納税通知書が送られてきます。

これをもとに、どこの市町村に不動産を所有しているか確認しましょう。

しかし、共有の不動産を所有している場合は注意が必要です。

共有不動産の場合、固定資産税の納税通知書は代表者1名にしか送られません。

そのため、共有不動産を所有している可能性がある場合は、親戚などに確認する必要があります。

手順②通知書をもとに各市町村で名寄帳を取得する

固定資産税の納税通知書によってどこの市町村に不動産を所有しているかがわかったら、次にその各市町村で名寄帳を取得します。

名寄帳とは、個人が所有している不動産を一覧で確認できる物です。

この名寄帳は市町村ごとに作成されるため、不動産を所有するすべての市町村で取得する必要があることに注意しましょう。

手順③名寄帳から必要な情報を取得して一覧にまとめる

名寄帳を取得できたら、各不動産の情報を一覧化して相続不動産一覧表を作成しましょう。

一覧表に記載すべき項目は、下記の通りです。

・所在

・種類

・床面積

・評価額

不動産がどこに存在するかや居宅や店などの種類、相続税関わる評価額などを記載しておきましょう。

評価額は「路線価×面積」で求めることができます。

相続不動産一覧表の作成で注意することは?失敗しないために知っておきたいこと

相続不動産一覧表を作成するにあたって一番注意しなければいけないことは、不動産の漏れです。

一人で作成する場合、自分が知っている不動産しか一覧化できない可能性があります。

必ず親戚から情報を聞き出したり、実家で不動産に関わる重要な書類などを探したりして、漏れがないように作成しましょう。

また一度作成が終わっても、放置してしまってはいけません。

作成後に相続不動産の増減や、評価額の見直しなどが発生する可能性があります。

その際は、都度最新の情報に更新しましょう。