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遺族年金の種類と申請条件 – 国民年金と厚生年金の被保険者死亡時の遺族への年金支給制度の概要

遺族年金の請求とは

遺族年金とは、国民年金厚生年金を納めていた方が亡くなった時、その方によって生計を維持されていた遺族の方に支払われる国の社会保障制度の一つとなります。

遺族年金には、遺族基礎年金・遺族厚生年金と2種類があります。

それぞれ受給要件を満たしている事が必要ですが、重要な点はこの二つは請求をしないと支給されません

そして、その請求に必要な書類はとても多く、遺族年金請求手続きをするための書類を請求しなければならないのです。

いざ必要となった時に、どんな書類が必要なのか調べる所からになると、それだけ時間もとられてしまいます。

請求が遅れると支給もそれだけ遅れ、生計を維持していくのが大変になるので請求に何がどれだけ必要かを事前に把握しておくと良いでしょう。

遺族年金の請求の進め方・手順

請求の進め方と手順としては、下記の必要書類を揃え、年金事務所又は各自治体窓口に行きます。

主な必要書類一覧

・市区町村長に提出した死亡診断書のコピー又は死亡届の記載事項証明書

・年金手帳、年金証書等(死亡者、請求者)

・戸籍謄本・戸籍全部事項証明書(6か月以内に交付されたもの)

・世帯全員の住民票の写し(死亡者との生計維持関係確認のため)

・死亡者の住民票の除票

・請求者の所得証明書・源泉徴収票・課税(非課税)証明書等

・子の収入が確認できる書類(義務教育前は不要・高等学校在学中は在学証明書等)

・印鑑、預金通帳(請求者本人名義)

死亡の原因が第三者行為の場合に必要な書類

・第三者行為事故状況届

・交通事故証明又は事故が確認できる書類

・確認書

・被害者に被扶養者がいる場合、扶養していた事が分かる書類

・損害賠償金の算定書

上記以外にも、状況によって必要な書類が出てくる場合もあります。

遺族年金の請求での注意点

遺族年金の種類や仕組みは、とても複雑です。健康な時や何もない時は必要ないと思っていても、いざ必要な時は心身ともに疲れていて、制度を把握しながら請求の作業をする事はとても大変です。

また、事前に把握しておくことで、トラブルを防ぐ事も出来ます。

請求での注意点

・請求には時効があります。

 請求手続きに5年を過ぎてしまうと時効となり、要件を満たしていても受給する事が出来なくなります。

・遺族基礎年金を請求のみの方は、お住いの各市町村役所で受け付けてくれます。

 それ以外の方は、お近くの年金事務所・共済組合等で一緒に請求できます。

事前に確認して把握しておく事

・自分、又は家族の年金保険料納付要件を把握

 国民・厚生年金の保険料納付済期間が3分の2以上ある事が必要等、全ての国民に必ず支給される訳ではありません。いざ、受給されたい時に、亡くなられた方の受給要件が満たされていない事に気が付いても遅いのです。

・請求から年金証書が届くまでに約1か月(年金の加入状況により約2か月はかかる場合もあり。)

 その後、年金証書が届いてから約1~2か月後に、年金の振り込み開始。

 偶数月に、2か月分の振り込み。

 の流れなので、実際に受け取るまでに時間を要します。請求が遅れたら、遅れた分だけ支給されるまで時間が かかり生活費の工面に大変な思いをする可能性も出てきます。

知っておくと手続きがスムーズにいく事

・死亡診断書又は死亡届の記載事項証明書のコピー数部用意

 (これは、請求時に何枚も必要という事ではないのですが、他にもコピーを提出する場面があると思います。その都度コピーをしていると、手間もかかるので用意しておくと良いと思います。)

・最寄りの年金事務所の場所、電話番号を把握し控えておく。相談には予約が必要。

まとめ

以上、遺族年金の請求について、これだけは把握しておいた方が良いことをお伝えしました。

遺族年金は、ご自身や、ご自身の家族の生活を守るためにとても必要です。

民間の個人年金等を考える事も必要ですが、まずは国の保障制度をしっかりと把握してそのうえで足りない所を考える事が必要だと私は考えます。

分からない時は一人で抱えず、お住いの自治体や年金事務所等に相談に行ってください。

ただでさえ辛い時期にこのような請求をしなければならないのは、心身的にとても負担がかかります。